協会側の計画資料と、周辺道路事情(横浜市民としての経験則)からの、半年前段階の分析です。
根本的に交通アクセスに難を抱える立地であるため、信用できるのは「徒歩」が中心となる予想でいます。
横浜市民として実感している道路事情
横浜花博(GREEN×EXPO 2027)の会場は、
- 国道16号線/保土ヶ谷バイパス
- 国道246号線/東名高速道路
の2つの大幹線の交点を頂点に、相鉄線の線路を底辺とする三角形のエリアにあるとみなすことができます。

日常的に周辺道路を使っている横浜市民の目線で、問題点は次の2点に集約できます。
①GREEN×EXPO 2027の開催と関係なく慢性的に渋滞している
会場の右上を走る保土ヶ谷バイパス(黄線)は、横浜 – 相模原を行き来する車、あるいは東名高速道路へ合流する車(東名から横浜方面へ向かう車)で、慢性的に渋滞している道路です。
私は平日に週1で、保土ヶ谷バイパスから東名高速を通り、綾瀬市まで向かう用事があるのですが、渋滞がなければ30分の道のりで、常に1時間以上かかってしまっています。
例外はほぼ無いため、単純に交通量が多いということです。
会場の左上を走る東名高速道路(赤線)は、言うまでもなく、首都圏と東海・関西地方を結ぶ、物流の大動脈です。トラックなど大型車を中心に、交通量が非常に多いことで有名です。
土曜休日は観光やレジャーで行き来する車も多く、午前中は都内から横浜町田ICまで、夕方以降は大和トンネルから横浜町田ICまで(連休等だと都内まで)が、いつも大渋滞しています。
※渋滞のニュースで、「大和トンネル付近を先頭に……」とアナウンスされるケースが多いので、「ああ、あそこか」と思い当たる方も多いでしょう
つまり、GREEN×EXPO 2027の開催と関係なく、もともと交通量が非常に多く、慢性的に渋滞が存在しているエリアであるということです。
これにGREEN×EXPO 2027の開催が重なり、渋滞状況がどのように変わるのか、注視されます。
②迂回ができない
保土ヶ谷バイパス/国道16号と東名高速/国道246号が渋滞するなら、そこを避ければいいと考えるかもしれません。
しかしながら、これら交通量の多い大幹線道路からそれると、横浜市の丘陵地帯ならではの問題が出てきます。
道幅は狭く、曲がり角が多く、信号が多く、駅から徒歩圏でないエリアが広がっているせいで交通量もそこそこあり、スムーズな移動ができません。
一例を挙げると、横浜市南部の自宅から綾瀬市に向かうとき、保土ヶ谷バイパスが事故等で極端な混雑をしていると、一般道で向かうこともあるのですが、1時間20分ほどかかります。
保土ヶ谷バイパス経由が1時間30分かかるならやむを得ませんが、混雑していてもほとんどの場合で保土ヶ谷バイパスや東名高速を使ったほうが結局は早いわけです。
幹線道路の交通量が多いのには、それなりに理由があるということです。
車でのアクセスは渋滞前提。特に帰宅時の混雑に注視が必要
車でGREEN×EXPO 2027に向かう場合、都内からアクセスするにせよ(東名高速道路経由)、横浜方面からアクセスするにせよ(保土ヶ谷バイパス)、もともと渋滞する道路ですから、一定の渋滞の中を移動する前提になります。
もっとも観光やレジャーでこれら道路を使うなら、GREEN×EXPO 2027が開催されていなくても渋滞にハマる結果になるので、(多少は混雑が増すにせよ)あまり違いは感じられないかもしれません。
運営側も懸念しているのは、会場周辺の混雑でしょう。会場周辺の道路が麻痺してしまっては、シャトルバスも機能しなくなってしまいます。
これに対しては、
- 会場前の道路(海軍道路)の4車線化
- 駐車場料金を平日5,000円、土休日7,000円と高額に設定
という2つの方向から対策をしています。
特に駐車場料金については、東京ディズニーリゾートが4,000円であるところ、それを上回る料金設定にしてきました。
可能な限り電車やバスで来てください、という強い意志を感じさせます。
実効性のある施策であると思う一方、一般的にはディズニー以上となると非常識な価格設定と感じる方は増えるでしょうから、駐車場利用が想定を下回る可能性もあるかもしれません。
そうなると、シャトルバスを圧迫したり、徒歩利用者が増えすぎて瀬谷駅が麻痺したり、という弊害となって現れる可能性も考えておきたいところです。
また車アクセスの場合の最大の懸念点は、帰宅時です。
入庫は時間予約制になっていますし、そもそも来場時間で人数を限定しているので、そこまでの混乱は起きないと見ています。
しかし、出庫は夕方以降に集中するでしょう。
繁忙日や、閉園間際に目玉となるイベントが設定されている場合は、出庫で長蛇の列ができ、駐車場から出るだけで30分から1時間以上という事態を考えておきたいところです。
実際、東京ディズニーランドの駐車場でも、閉園後に帰宅しようとすると、駐車場から出るだけで30分以上かかります。
シャトルバスがどこまで機能するのか不透明
シャトルバスは通常の2倍の所要時間を見込んでいる
以上のような交通事情の中、GREEN×EXPO 2027の会場は、徒歩のハードルが高く(瀬谷駅を除く)、4駅からシャトルバスが運行されることになっています。
しかし、都内からのメインアクセスとなると見られる南町田グランベリーパーク駅や、横浜市内からのサブアクセスとなる十日市場駅では、保土ヶ谷バイパス(国道16号)や東名高速(国道246号)が混雑すれば、影響をモロに受けます。
実際、運営側も見込んでいるようで、通常なら日中でも10〜15分のところ、南町田からは約20分、十日市場駅からは約25分の所要時間としています。
通常の2倍かかる想定であるわけですから、これは控えめにいって大渋滞の前提と見ていいでしょう。
瀬谷駅、三ツ境駅も問題を抱える
横浜駅方面からのメインアクセスとなる瀬谷駅、三ツ境駅は、まだ渋滞の影響は軽そうです。
しかしながら、シャトルバスのキャパシティの問題があります。希望者を全員運べるわけではなく、運行できるバスの本数という上限が明確にあります。
この影響で徒歩が増えれば、瀬谷駅は、徒歩利用者の集中も懸念されます。
相鉄線の電車や、駅そのものがパンクしてしまうかもしれないわけです。
特に復路については、閉園が近づいてから帰宅者が増えると、瀬谷駅に入れないと言った事態も考えられます。
シャトルバスの復路はパンク(乗り切れない)の懸念
シャトルバスは、「行き先」と「乗車時間」で予約をしますが、乗車するバスが決まっているわけではなく、
「指定時間に集合して、来たバスに順次案内する」
というシステムであるということがわかっています。
予約よりも早い時間のバスには乗れないでしょう。
しかし、遅れてしまった場合はどうか。
会場内は広いわけで、移動時間を見誤ることはあるでしょう。トイレに時間がかかった、お土産を見ていたなどでも、遅れは当然に見込まれます。
遅れたら機械的に乗車拒否となるなら話は別ですが、遅れても乗れるのなら、シャトルバスのキャパシティが再び問題になります。
つまり、
「希望時間が満席になっていたら、少し早めの時間を予約しておいて、わざと遅れて行く」
ということが可能となってしまいます。
結果、遅い時間のシャトルバスに、想定以上の乗客が集まり、パンクしてしまう(乗れきれない乗客が出る)ことになります。
モラルの問題と言ってしまえばそれまでですが、シャトルバスの予約数を制限しているのは運営側の都合であり、客側に時間を守るインセンティブが特に存在しません。
これは設計として非常に気になる点です。
現時点で信頼できるのは徒歩のみ
このように、様々な角度から分析をしてきましたが、こうなると信頼できる移動手段は、相鉄線「瀬谷」駅からの徒歩のみという感触です。
公式には約2km・約30分と案内されており、通常だと歩かない距離ですが、通期パス等で頻繁に通う場合には、主力となりそうです。
ただ、行きは早い時間帯の電車に乗れば問題なさそうですが、帰宅時の混雑の問題は残ります。
瀬谷駅がパンクしないことを祈るのみです。
また、公式には案内されていませんが、田園都市線「南町田グランベリーパーク」駅も、徒歩移動が不可能ではありません。
こちらは約3km・約45分が目安になります。
一般の方にとっては厳しい距離ですが、普段からウォーキングやジョギングをされている方であれば、(時間がかかることを除けば)実用範囲といえるでしょう。
いざというときの手段としては、頭に入れておきたいところです。